暮らす

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手の届く範囲でいろんなものが循環できる暮らしがしたい

吉岡 謙治さん

年齢: 37歳 /出身地: 新潟県新潟市中央区 /移住年: 2006年 /移住理由: 工房設立

吉岡 ちえみさん

年齢: 34歳 /出身地: 新潟県新潟市東区 /移住年: 2004年 /移住理由: 工房設立

ー越前浜に来る前はどちらにいらっしゃったんですか?

謙治さん: 愛知の陶芸工房が併設されたグループホームでお年寄りの方と一緒に焼き物を作ったりしてました。

ーどういうきっかけで越前浜に移住することになったんでしょうか?

謙治さん: 愛知から新潟に帰ることになったんですが、焼き物を作るということを生業にしようと考えていたので、住まいと工房を併設できるような広い家を探してたんです。
特に越前浜で探してたというわけではなくて、どこでも良かったというのが正直なところです(笑)

ー住まいと工房を併設できるようなところとなると探すのに苦労されたんじゃないですか?

謙治さん: 期間で言えばそんなに大したことはなかったんですけど、まずは新潟県庁と新潟市役所に問い合わせて、過疎化で移住者を求めてるような地域を探したんです。
そこで県庁からは山北と佐渡と・・・・忘れちゃいましたけど三ヶ所くらい紹介してもらったんですが、僕としては実家のある中央区からもう少し近いところ探したかったんです。

それで今度は市報にいがたに新潟市役所の支所が載ってるんですけど、そこに片っ端から電話していきました。
そしたら巻支所に電話した時に、ちょうどその電話を取られた方が、越前浜の前の自治会長さんが移住者を探しているというのを知ってて、連絡先を教えていただいてすぐに電話しました。

それで自治会長さんにお会いして相談させてもらったところ、知人の家がもう誰も住まないし、広くて、ということで紹介していただいたんです。
その時の自分のスタイルには合ってるなと思ったので、お願いしますということになりました。

ーちえみさんはどういうきっかけで越前浜に移住することになったんですか?

ちえみさん: 越前浜へは職場として来るようになったんです。
2年くらい職場として越前浜へ通ってたんですけど、仕事場の大家さんのお孫さんが偶然大学の後輩で越前浜の出身だったので、一緒に住もうという話になって移住してきました。

ーご結婚されたのは越前浜に移住してからということなんですね。

ちえみさん: そうですね。主人が越前浜に移住してきてすぐくらいに、モノ作りをしてる人を対象にした自治会の集まりがあってそこで知り合いました。

謙治さん: 前の自治会長さんは越前浜に芸術や文化振興といった特色を持たせたかったみたいなんです。
僕が電話したのはたまたまそのくらいの時期で、ちょうどタイミングも良かったんだと思います。

ー越前浜で生活するようになって苦労されたことはありましたか?

ちえみさん: 私の場合、一緒に住んでた後輩が越前浜の出身ということもあったので、自然にそのご家族とも馴染んでいったし、生活するようになって苦労したとかってことは特になかったですね。

謙治さん: 妻はどうだったか分かりませんけど、僕は移住してきた頃「自分は移住者・よそ者」という認識を持ちながら生活してましたね。

ちえみさん: それは私もありましたね。もともと越前浜に住んでいた人からも「いつかはいなくなるかもしれない人」という見方をされてたと思うし、私自身自治会の活動にも参加しなかったし、それでいいと思ってたんです。
でも結婚して子どもが生まれて世帯になったことで、自治会の活動に呼ばれるようになって、今年家を購入したのをきっかけにようやく「浜のもん」だって認めてもらえてきたって感じはありますね(笑)
職場として通ってた頃は、「あんたどこのもんだね?」って何回もお会いしたことのある人に聞かれてましたけど、今は屋号で呼んでもらえてますから。
でも10年も住んでると自分はよそ者だったって感覚もだんだん忘れてきちゃいましたね(笑)

謙治さん: 今はもうがっつり「浜のもん」になっちゃってますから(笑)

ちえみさん: あ、でも大変だったことと言えば、結婚式をあげて1~2週間した頃、事情があってその頃借りていた家を出なければいけなくなっちゃって。

ーそんなご結婚されて間もない時にですか?

ちえみさん: 結婚式は鳥之子神社であげて、越前浜の人たちにも、私たち結婚してここで家族を作って暮らすことになりましたって知ってもらおうと思って、軽トラに乗って花嫁行列までしたんですよ。
披露宴というかパーティーみたいなこともして。ちなみにその時、妊娠7ヶ月で。

謙治さん: あれは大変だったね。

ちえみさん: もし他に住まいが見つからなければ私の実家に入るしかないということにまでなったんですけど、ギリギリでご近所の方が住まいを紹介できるっておっしゃってくださって今の大家さんとの縁を繋いでくださったんです。

ーそれはご近所さんも見るに見かねてって感じだったんでしょうか?

ちえみさん: いや、私たちも必至で、越前浜で知り合いになった人に片っ端から「このままじゃ越前浜を出て行かなきゃなんです」って相談して回って。その中のお一方が紹介できるっておしゃってくれて。

謙治さん: でもその当時は越前浜に住んでもう2、3年経ってたので、ある程度越前浜の人たちとも交流ができてたんですよ。

ちえみさん: 相談した方たちも私たちが出て行くことになるかもしれないって言ったら「それは残念すぎる」って言ってくださって、新しい住まいを探してくれたんです。
あの時は本当に嬉しかったですね。
その新しく紹介していただいたところに2年くらい借家として住んで、今年そのお家を購入しました。

ーでは最後に、そんな越前浜ですけど(笑)、これからどうなっていって欲しいと思いますか?

謙治さん: あまり無理な発展はしないで欲しいとは思いますね。
個人的には、越前浜に移住したいという人がいたらできる範囲で力になりたいとは思います。もちろんいい人だったらですけど(笑)そこは人と人との付き合いなので。

ちえみさん: ちょっと大きい話ですけど、この地区の手の届く範囲でいろんなものが循環できる暮らしがしたいと思ってます。
越前浜にはいろんな人がいるので、食べるものだったり生活に必要なものを、それぞれで作ってそれぞれで回していけたらいいなって。
そんなことを考えながら今、越前浜で暮らしてます。